ハロプロDD soramiの囁き

ハロプロについて、あれこれと思いを綴ります。

2019年頭にハロプロ楽曲大賞18を読んで思ったこと、1つ2つ。

 2018年度も含めて、過去3年間の、自分の選んだ楽曲とMVの順位を改めて確認すると、自分がいかにハロプロDDであるかがよくわかる。毎年、楽曲部門、MV部門それぞれで、同じグループ内での重複がないのである。どのグループにも良い曲、MVがあり、そのグループ内での最優秀のものがどれかを決め、次にそれらがハロプロ全体の中でどういう位置を占めるのか、そういう順序で毎年楽曲大賞の対象の作品を決めている。
 楽曲大賞のホームページに行き、各投票者のコメントを読み、更にその各投票者がどのグループの何という曲に投票したのかを見るのが、毎年の正月の恒例行事になっているが、見ていて気付いたことがある。
 私のように、同じグループ内での重複がない、という人が殆ど無く、多かれ少なかれ、推しのグループの曲に固まっているのである。

 

 別に人気投票だし、自分の好きな曲やグループに入れればよいとは思うが、一方で、グループの数が増えて来ると、どうしてもハロプロ全体に対しての目配りができにくくなるのは確かである。
 この結果、ファンが特定のグループ推しのみになるヲタク化が進むというのは、ハロプロ全体の未来にとってどうなのだろうか。

 もちろん、Juice=Juice成立以前にも、長期的なグループとして、カントリー娘。メロン記念日、ベリーキューがあり、短期ではあったが、太陽とシスコムーンやココナッツ娘や美勇伝、w、音楽ガッタス等があり、シングルにも松浦亜弥真野恵里菜等がいて、ハロプロでも、スクラップ&ビルドが盛んだったことは確かである。それらに対して過去のハロプロのファンは、どの程度DDとして、対応し得ていたのか、それはよくわからない。むしろ10年前近くのモベキマス時代の方が、今より特定のグループ推しのみになるヲタク化が進行していたのかもしれない。メロン記念日berryz工房などは特にその感が強い。、そのヲタク化してしまっていたのを解体、流動させるために、ベリーキューを実質卒業させたり、新たなグループを次々と投入しているのかもしれない。

 

 だから、今は新しいグループが林立させられる中で、モベキマス時代のヲタク集団が強制的に解散させられるとともに、、従来のモベキマス全体を見ていたDDも年を取り、新グループについていけずに脱落する一方で、新たにできた個別のグループへのヲタク化が進み始めるとともに、現在のモベキマスというべき、モアジカコツビへのDDが生まれ始めているという、過渡期に入っているのではないだろうか。そしてこの流れの創出こそ、ハロプロ20年目以降を見据えての、事務所側の戦略ではないか、と2019年度の念頭に考えた。

 

 2019年のハロプロは、3月終りから4月にかけて、大きな変動が予想される。まずはアンジュルム並びにJuice=Juiceで、初期メンバーであり、かつ、グループのリーダーである者の卒業という大きな変化が起こるきっかけが待ち受けている。特にJuice=Juiceは最年長と最年少が卒業となり、二人抜けてしまう上に、次のリーダーたるべき金澤の卒業の宣言の可能性、稲場の手術後の声の状況もあり、大きな変動が予測される。更にカントリーガールズのメンバーも一人減り、4人という近年には少人数のグループになってしまい、山木の大学の卒業や小関の進学の問題もあり、いよいよカントリーを、今の中途半端な状況からどうさせていくのかの重要な岐路の訪れる年にもなる。またビヨーンズの本格的な活動も始まり、これはこれで目が離せない。
 ここまで書いていて、2019年のハロプロはここ数年の中で一番大きな変動があるのではないか、と思えてしまった。今年の年末にハロプロはどんな形になっているだろうかと、今から半分わくわく、半分心配している、そんな2019年の年頭である。

 

 なお、おまけとして2018までの3年間分の楽曲大賞への投票曲とコメントを備忘のために載せておく。
 

 2018年度
楽曲部門
1位 明日テンキになあれ / こぶしファクトリー :3pts.
 この一曲に再生を懸ける、こぶしの熱き魂が感じられる曲である。ライブ映えもする良曲だ。

2位 青春Say A-HA / モーニング娘。'17 :2.5pts.
 リズミカルで心地よい。これぞリズムを大事にするハロプロの曲だ。歌詞も対比構造で面白い。この曲はモーニング娘。のライブの定番にするべきだと思う。

3位 シンクロ。 / Juice=Juice :2pts.
 まるで子守歌のように、心や体を癒してくれる、優しい曲だ。生活に疲れている大人向きで、派手さはないが、こういう曲こそ、長く歌い続けられると思う。

4位 待てないアフターファイブ / カントリー・ガールズ :1.5pts.
 こんな歌も歌えるんだとばかりの、大人びたジャズ調の歌は、まさしくハロプロにおけるトリックスターとしての5人の存在価値を、否応なく高めてくれている。

5位 君だけじゃないさ...friends (2018 アコースティック Ver.) / アンジュルム :1pts.
 歌だけでも勝負できる、そういうアンジュルムの自信に満ちた状況を、掬い取り、刻み込んでいった、シンプルにして丁寧な曲である。

MV部門

1位 フラリ銀座 / モーニング娘。'18 :3pts.
 レトロでモダンな曲調に合わせた、ファッションや舞台装置、そしてダンス。すべてが計算された、レベルの高い、総合芸術的作品だ。

2位 46億年LOVE / アンジュルム :2pts.
 お祭り騒ぎが一番似合うのはアンジュルムであり、その何でもあり感を反映した、映像、歌詞、曲調が目いっぱい詰め込まれた怪作だ。

3位 書いては消しての “I Love You” / カントリー・ガールズ :1pts.
 5人の演技力をよほど信用していないと、企画実行されないほどの、低予算の一発撮り的な安直な作品だからこそ、逆説的に、彼女たちのすごさが浮かび上がっている。

2017年
楽曲部門
1位 カントリー・ガールズ VIVA!! 薔薇色の人生 / カントリー・ガールズ3.5
  彼女たちの置かれている現実と理想との二重写しであるがゆえに、一層明るさの背後に潜む諦観を、意識せざるを得ない曲である。しかし、そうであるだけに、厳しい現実を肯定的に受け止めさせてくれるだけではなく、むしろそれを自分の力に変えてくれる、そういう力を与えてくれる名曲でもある。

2位 モーニング娘。'17 邪魔しないで Here We Go! / モーニング娘。'17 2.5
 別れる覚悟を決めた女と、その女の覚悟が分からずに形だけ女に歩み寄ることで、今の関係を維持しようとしている男、その男に対して冷たくあしらう女。まるでモーニング娘。からすっぱりと旅立とうとする娘を、邪魔しようとする自己中心的なオタクたちに向けての、訣別の宣言であるようだ。ただし、この宣言自体が強気なふりをした背伸びでもある、ということも暗示されており、二面性のある面白い歌詞である。それは、編曲においても、歪みが演出されており、決心が揺れていることが楽曲的にも表現されている。

3位 Juice=Juice Fiesta! Fiesta! / Juice=Juice 2.0
 情熱を解放せよというのは、まさしく、うまさはあっても、こじんまりとまとまってしまっていて、振幅の乏しい、面白みに欠ける、従来のJuice=Juiceのメンバーに向けての呼びかけであるとともに、新生Juice=Juiceとして、新しく生まれ変わるための起爆剤としての役割を果たすことを期待して、提供された歌だと思える。

4位 こぶしファクトリー シャララ! やれるはずさ / こぶしファクトリー1.5
  時間制限のある中で、どれだけのことができるのか、それはまさしくアイドルという旬のある存在が、常に考えておかなくてはならないことである。今していることに集中できなかった者は、脱落していくしかない、それがアイドルという厳しい競争世界の掟であり、いなくなった三人は、残った者たちへの戒めともなろう。ある意味アイドルたちに対する厳しさを持った、それでいて親心のある歌である。

5位 つばきファクトリー 初恋サンライズ / つばきファクトリー0.5
 言葉遊びの面白い歌である。つばきの前途を祝福するとともに、彼女たちの初々しさ、元気よさが前面に出ている、メジャーデビュー曲としては、屈指の傑作だと思われる。

MV部門
1位 カントリー・ガールズ ピーナッツバタージェリーラブ / カントリー・ガールズ3.0
 可愛さと面白さが同居している、まさしくカントリーガールズならではのMVとしての完成度の高さに乾杯。

2位 モーニング娘。'17 ジェラシー ジェラシー / モーニング娘。'17 2.0
 明暗の対立が嫉妬の向上心と他者の足を引っ張るという二面性と対応しており、歌の内容とMVの世界観が見事に一致した、総合的な作品となっている。

3位 つばきファクトリー うるわしのカメリア / つばきファクトリー 1.0
 歌詞のレトロさと袴を着た大正時代の女学生という世界観が、つばきファクトリーの雰囲気とうまく合っていて、印象的である。

 2016年
楽曲部門
1位 モーニング娘。'16 The Vision/モーニング娘。'16 3.0
 ハロプロを愛する者が、ハロプロから旅立つ者へ、愛をこめて送り出す、少しの寂しさと静かな餞けの込められた佳曲として、この作品は今後も歌われていくべき曲だと思う。

2位  Juice=Juice 大人の事情/NEXT YOU 2.5
 アイドルがアイドルの本音をこれほど悲しくも、強く歌った歌があっただろうか。この作品の紆余曲折はまさしく、そういう、アイドルの本音を許さない、アイドルを作り出した人々、アイドルを支えるヲタクたちとの抵抗の過程なのかもしれない。

3位 ℃-ute 人生はSTEP!/℃-ute 2.0
 今の℃-uteのエンターテイメント性を最高級に発揮させた傑作というだけではなく、酸いも甘いも双方味わってきた大人が楽しめる作品だ。

4位 アンジュルム 糸島Distance/アンジュルム 1.5
 恨み節を唄わせれば、ハロプロどころか、当代のアイドル1の実力を持つアンジュルムの、その実力を遺憾なく出させた優れものだ。

5位 こぶしファクトリー 辛夷の花/こぶしファクトリー 1.0
 こぶしの、こぶしによる、こぶしのための歌と言えるでしょう。

MV部門
1位 カントリー・ガールズ 恋はマグネット/カントリー・ガールズ 3.0
 若々しい肢体を紺色に包ませて、大人の色香を少し漂わせた演出は、カントリー・ガールズの持つ、可愛い存在でありながら実力を秘めた雰囲気にとても合っている。

2位 モーニング娘。'16 泡沫サタデーナイト!/モーニング娘。'16 2.0
  一見ダサそうに見える文字遣いが、これでもかとばかり、刹那の楽しさを盛り上げようとしている中で、その終わりが遠くないことを知らせる、カウントダウンが人の世の無常さを掻き立てている。

3位 ℃-ute Summer Wind/℃-ute 1.0
 夏への微かな期待と不安、そしてアンニュイが、海と閉ざされた天井の低い空間、光と陰の対比で、象徴的かつ重層的に表現され、きわめて文学的だといえるMVだ。