ハロプロDD soramiの囁き

ハロプロについて、あれこれと思いを綴ります。

ハロプロ新体制の目的とはーポストつんく♂を踏まえてー

 ハロプロができて20年、それが可能となったのは、つんく♂による総合プロデュースの結果という面が大きいことは確かであろう。アップフロントが、音楽系の総合事務所としてのノウハウや実績を持っていた、ということが土台になっていることは勿論である。


 しかし、つんく♂は病気ということもあり、もはや総合プロデューサーの立場ではなくなっている。ただしモーニング娘。を始めとして、楽曲の提供は続いている。これはアップフロント自体が、つんく♂がいなくなった後のことを、考えての対応であると考える。


 考えてみれば、つんく♂という存在は、めったにない存在であった。歌い手としてミリオンを複数回達成させただけでなく、作詞作曲はもとより、ダンスや衣装まで、自ら手掛けることができる存在であり、ここまで総合的に音楽系のエンターテイメントのプロデューサーができ、しかも成功できた存在は、精々小室哲哉ぐらいであろう。


 これほどの存在が病気になり、もう今まで通りの仕事をさせられないとなれば、当然次はどうするのかという問題が持ち上がる。しかし、当然、つんく♂の代わりとなる総合プロデューサーがおいそれと見つかるわけがない。


 今のハロプロの新体制は、ポストつんく♂をどうするのか、という流れの中で、アップフロントが新しい体制づくりをしている過程、あるいは手段として、受け止めるべきであろう。


 その中で次のようなことが見えてきているのではないかと考える。1つ目はポストつんく♂は、特定の個人ではなく、集団体制的に作るしかないということである。もちろん、各分野の中心となる者は定まっているが、従来のつんく♂のように、全体を統合するような個人的な存在は置かないということである。2つ目はポストつんく♂となるプロデューサーに、ハロプロOGを入れるということである。


 以上を具体的な形にするなら、作詞は雨子、作曲は星部、ダンスはいずれは清水と鞘師、衣裳はいずれは夏焼と熊井、タレント的演出はいずれは道重、山木、小関、研修生はいずれは稲場、演劇は須藤、海外担当は光井とといった体制を考えているのではないだろうか。


 嗣永桃子のPMというのも、清水のつばきファクトリーへのかかわりも、ハロプロのアイドルだった者が、どの程度指導者として使えるのかということの実験ではなかったかと考える。そして、彼女たちがそれなりの成果を残せたがゆえに、適性のある者を、ハロプロのアイドル卒業後に、後進の指導者となれるよう、現役の時代から鍛え始めるということを、始めたのが、新体制ではないのかと考える。


 作詞作曲に関しては、つんく♂以外の色々な人にさせる中で、ハロプロとの相性やある程度の質をそれなりの数で作り続けられるか、といった見地で検討された結果として、この2人が中心となると考えられる。この2人にモーニング娘。20周年の曲を作らせたということ自体が、ポストつんく♂の襲名披露の意味あいがあろう。特に星部は現に存在しているグループすべての作曲を手掛けていて、他の作曲家にはそのようにさせていないという点から見ても、今後は、星部を中心として作曲は回していくという方針が定まったと考える。


 つんく♂至上主義者の多いモーニング娘。のオタクには、星部に対するアレルギーが強いようだが、星部につんく♂同様のことを求めるのは、理不尽だろう。どちらにも良さがあり、問題点もあるが、雨子星部でこれからのハロプロを作ってもらうしかないと考える。