ハロプロDD soramiの囁き

ハロプロについて、あれこれと思いを綴ります。

カントリーガールズ、juice=juiceの梁川奈々美の卒業についてーおとぎの国からの卒業―

 モーニング娘。のオーデションに応募し、不合格になり、その後、研修生として半年、同期の中で最も早く、正規メンバーとして昇格、ももち先輩という大先輩のリーダーがいる、そして島村嬉唄という重要メンバーが離脱した、カントリーガールズに、研修生として先輩である船木結と一緒に入ったのが、3年前。
 その後、2年前の先輩の稲場愛香の急な休業、そして卒業、ももち大先輩の卒業の発表、1年前のももち大先輩の卒業コンサートカントリーガールズの活動の縮小と今まで新規参入のなかったjuice=juiceへの、研修生の先輩である段原瑠々との同時加入という兼任、海外公演と武道館公演、そして今年の宮本佳林の病欠のカバー、先輩であったまなかんのjuice=juiceへの加入。

 

 考えてみれば、中学校の後半から高校2年生のわずか3年間の、やなみんのアイドル生活は、波乱万丈であるとともに、NHKの番組のレギュラーになったり、写真集が出て、増刷されたりというのもあり、非常に忙しくも充実した日々であったと納得される。
 アイドルとして味わえる人生のすばらしさと大変さをどちらも体験できた。一方で、歌姫集団であるjuice=juiceに入ったがゆえに、自分の今後のアイドルとしての限界というのも見えてきたであろう。

 2度目の武道館の体験もできることになり、もはやアイドルとして、思い残すことは無くなった。とすれば、これからの人生どうあるべきか、どうするべきか、彼女にはそれを考えるだけの力も、考えさせてくれる者も充分に存在していた。

 

 そもそも、やなみんは器用な存在ではない。その道一筋が似合っている。だから兼任は心身ともに想像以上の負担があったのではないだろうか。当初の兼任は可能という見通しは、juice=juiceで皆に追いつくための練習時間の増加や、ライブの増加とそのためにかける時間の多さ、更に当初の予定よりも増えた、カントリーとしての練習や催しの負担。する以上は、自分が満足できるまでできないと気が済まない、宮本佳林タイプであるだけに、兼任によるレベルの低下は許せないし、見に来てくれているファンに申し訳ない。そういう自責の念もあっただろう。

 

 だから、兼任が自分で許せるレベルではなくなる前に、新たな道に進むために、進学を考え、アイドルとしての生活に終止符を打ったのではないかと、考える。
 カントリーだけなら続けられると考えている者もいるが、それは彼女の不器用さとアイドル活動に対する誠実さ、更にはももち大先輩の薫陶の力の強さが分かっていないだけである。

 カントリーガールズ全員は、ももち大先輩の卒業を共に準備してきたゆえに、自分の卒業ということに対して人一倍、考えているはずである。

 

 「君の口癖は、決めたらまっすぐ行け」
やなみんは、この言葉を真正面から受け止めて、新しい方向へと出発を決めた。
なぜなら、いつまでもおとぎの国の中では、生きていけないからだ。そして、ももち大先輩がおとぎの国から出ていったからだ。

 

 おとぎの国よりも外の国の方が大変。でも、そこにこそ、次の自分の道があると信じての、彼女の卒業の決心と覚悟に、天からの祝福有らんことを。